「辛いなら言ってください。 悲しむ顔なんて見たくないんです」
胸の前で手を握り、悲しげに俯いた
「……緋麻里」
私はギュッと抱きつく
「アイツラの事で泣きたくない。 しばらくはこのままでいさせて」
「……はい」
緋麻里の手が私の背中を優しく撫でてくる
ギュッと唇を噛み締めた
……辛い苦しい
何で私の事を信じてくれないの?
"お前を信じる"って言葉、ウソだったの?
どうしてよ、私の居場所ができたと思ったのに何で奪うの?
私、アンタに何かしたかな?
雛菊の皆なんて大嫌い
ウソツキの全国No.1なんて、許さない
……許さないんだから
「……もう、いいよ」
緋麻里から離れるとお昼休み終了のチャイムがなった
ピリリリッ
突如緋麻里のケータイから着信音が鳴り響く
「あたし、電話してから行きますね」
そう言って、緋麻里は教室の反対側に走って行った