「大河はこれからも総長を続けるか?」
「……はい」
「よろしい。 ジュースはタダだから後で彼女に返してくるといいよ」
千円を俺の前に置いてから、後は落ち着くまでここにいろ、と言って庵さんは席を立った
庵さんの言葉が心に響き、広がっていく
タオルを顔に押し付けて声を押し殺して泣いた
しばらく泣き続けて落ち着きを取り戻した後、
「……ありがとうございました。 また来ます」
「次来る時は他の奴らも連れて来いよ!」
「はい」
バーを出て公園に戻った
着いた時には小さな子どもと親子が遊んでいた
……翼、帰ったのか
家にいるなら明日にしようと思い、俺は倉庫に向かった
ガラガラガラッ
シャッターを開くと下っ端達が一斉に挨拶をしてくる
それに返事をし、二階の幹部室に向かった
「……て……よ」
ドアノブに触れた所で声が聞こえてきた



