『それからぁ押し倒されてぇ、服…破られた。 途中で電話が入ってぇ視線が変わってぇ……隙を見てここまで逃げてきたのぉ……』


『電話の声は聞こえたか?』


翔太の言葉にまどかの身体が震える


『うん…でも、まどか…信じたくないよぉ!』


信じたくない?


『声の主ね…"翼ちゃん"だったの』


『『『『!?』』』』


ここで誰もが信じようとはしなかった


だが、


『実はぁ皆がいない時…"何でアンタみたいなのが姫になったのよ。 私だけで充分なのに"って…言われ続けてたのぉ』


ここで翼の印象が大きく変わってしまった


仲間を傷付ける奴じゃないと思ったのに


時折、寂しそうに顔を俯く姿を見て守りたい、と思っていたのに


まさか…あれは演技だったのか?


コンコンッ


ガチャ


『総長、翼さんが来ましたよ』


『あぁ。 ……お前ら行くぞ』


まどかを幹部室に残し四人を連れて部屋を出た