バンッ


「総長、大変です!」


顔面蒼白の下っ端が勢い良くドアを開いた


「なんだ? ノックぐらいしろや」


男が立ち上がって下っ端に近づく


「すみません…ですが! 攻めてきたんです!」


「……どこの族だ?」


「"白神"です!」


はく…じん?


「なん…だと!?」


男の顔が青ざめた


「下っ端は全員やられ幹部と交戦中ですが絃鬼が引かれてます! 五人だけでですよ!?」


「……要求は」


「今人質に取っている女を無傷で白神に引き渡す事です」


「……女」


男は私を睨み付け、髪を掴んで引っ張る


「テメェ、白神とどんな関係なんだよ!?」


怒りようが尋常じゃない


「し、知らない。 名前も初めて聞いた。 そもそも白神って何なの?」


痛みで顔をしかめながら答え、男に聞いた


男がすぐに手を離したが床に髪がいくつか落ちていた