正直、これまでに友達という存在がいなかった私にはどうすればいいのか分からなかった


が、今は緋麻里が隣にいる事に安心している


初めて私を信じてくれる人が現れた嬉しさもある


「でも、どうして同じクラスなのにお昼休み以外は話しかけてはいけないんですか?」


この質問も毎日くる


「だーかーら、私が隣にいるだけで緋麻里も目を付けられちゃうの」


と、答えた


「大丈夫ですよ。 あたし、強いんで」


「……へぇ」


「あぁ、その反応は信じてませんね!?」


緋麻里が後ろから何かいってくるけど私はスルーしておいた


そしていつも通りに誰も使わない空き教室のドアを開けると


"アイツラ"がいた


ピシャンッ


「……翼ちゃん、どうしたんですか」


緋麻里が首を傾げる


「場所を変えよう」


それだけ言って早足でその場を離れた