強がりな元姫様



「――……ん」


目を覚ますと知らない天井が目に入った


ここ…倉庫?


壁には落書きされていて、お世辞にもキレイとは言えない


あの後、眠らされた内にここに連れてきたのか


もっと確認しようとして上体を起こそうとした


ジャラッ


「……?」


下を見ると後ろ手にロープで縛られ、腹部周りに鎖で壁に縛られている


……随分と音の目立つ物をつけたわね


鳴らしていればくるだろうか?


ガチャッ


「あ」


無駄な動力は使わなくて済んだ


入ってきたのは先程近付いてきた男達だった


「こんにちはお目覚めはいかが?」


真ん中に立っているのがここの総長だろう


ゲヒヒ、と変な笑い声を上げている


「どうって、最悪」


「言うね~、気の強い女は好きよ?」


私はお前らが嫌いだ


そんな事言ったら、怒りを買いかねないから心の内に秘めておく