強がりな元姫様



「ごめんね。 合わせる顔がなくて教室にいけなかった。 明日はちゃんと来るから」


<はい…待ってます>


「……またね、緋麻里」


<はいっ!>


ブツッ


ここで電話が切れた


「……帰ろう」


時間を見ると〔17:00〕を示していた


「……?」


公園に立っているいかにもガラの悪い奴らが入ってきた


派手に染めた髪色、ジャラジャラと音が鳴る装飾品、腕や足にタトゥー


矛先が私に近づいてきているような……


嫌な予感がし、入り口の反対方向に逃げようと足を一歩引いた瞬間、


「んっ!?」


後ろから口元を布で押さえつけられた


何これ…薬!?


「んっんんっ!!」


もがこうにも腕を掴まれ、身動きが取れない


意識が…遠のく


「眠ってて下さいね。 オヒメサマ」


その言葉を最後に私は目を閉じてしまった