強がりな元姫様



「……全部覚えてるの。

『見損なった』

『嘘吐き』

『信じられるか』

『最低だ』

『お前はここにいる資格無い、今すぐ出て行け』

……って。 それがね今でも残ってんだよ」


その言葉に何度も傷ついたか


心をズタズタにされたか


「……大河、アンタに分かる? この苦しみを、傷つけた張本人が今ここで謝られるのも苦痛に思う事も」


「……」


「分からないでしょうね。 あの時、皆まどかを信じて誰も私を信じてくれないもの」


追い出される瞬間、優しかった下っ端達が目の敵のように睨みつけてくる


罵声、非難を容赦なく浴びせられる


「それでも……」


大河は手を握りしめ、何かを言おうとしている


「じゃあ、まどかが言った事が正しいとして、実際に起きたケガも全部私の仕業だとしたら?」


「!?」


大河は立ち上がり、私の襟首を掴んだ


……やっぱり