強がりな元姫様



中はカウンター席にイスが五脚、奥に大テーブルが二つあった


私と大河は大テーブルに案内されて、向き合うように座った


すぐにテーブルにおかれたのはジュース


「ウチには酒しかないから、これで許して?」


「お気遣い、なく」


「フフッ、ありがとー」


庵さんはニコッと笑ってカウンターの奥に行ってしまった


随分と爽やかな人だな


ストローに口を付ける


「諏訪部-スワベ-庵さん。 雛菊の二代前の総長だ」


「は!?」


「……いや、その事はいいんだ」


大河はテーブルにつくくらいに頭を下げ、


「……すまなかった」


謝罪の言葉を述べた


「……え?」


私は理由が分からずに首を傾げる


「お前の事を信じられなくて、すまなかった」


謝罪理由を言われすぐに理解した


「……それが、私をここに連れてきた理由?」


平静を装うようにテーブルの下で手を組んだ