お昼休み
私は誰にも気付かれないように校舎を出た
足先は商店街へと向かう
気分転換に「ショッピングをしよう!」なんて気はさらさらない
ただ、時間を潰せるならどこでもいいんだ
オシャレな雑貨や衣服が建ち並ぶ店によっては眺めて次に行く
その繰り返しをしていた
〔12:30〕には学校を出て今は〔15:00〕だ
「……何しようかなぁ」
今は公園のベンチに座り、パラパラと本屋で買った小説をめくっている
というかそんなに欲なんてないし
「――……翼?」
ドクンッ
聞き覚えのある声
低く圧倒するようで皆を纏める総長の声
「……こんな所で何してんだよ」
……大河!?
「っ!!」
マズい、逃げなきゃ
バックを抱え離れようとしたが腕を掴まれる
「離して!!」
「離したら逃げるだろ」
腕を引っ張られ、向き合わされた