強がりな元姫様



緋麻里に近づいて手を伸ばした


「"蝶"、特効服。 それとお前らは今すぐテーブルを左右にどかしてその場で待機」


「!?」


獄憐と俺を交互に見て、緋麻里は特効服を後ろに隠した


勘づかれたか


「……星夜まさか、自ら戦うとか言わへんよな?」


「そのつもりだが?」


「!? ダメだよ! 星夜は退院したばっかりなんだから休んでないと」


聞かれるとマズイので、颯一と翡麻里は小声だ


「そうは言ってもスグに特効服を着れるのは俺しかいないだろ? それに不在だった分、皆にお返ししないと」


「だからってすんなり渡すと思いますか!?」


「――総長命令だ。 特効服、よこせ」


「……!?」


総長命令、今の状態で非常に便利な言葉だ


嫌々ながらも特効服を差し出す緋麻里から受け取る


「悪いな」


「……」


拗ねる緋麻里は翡麻里に宥められていた


「どうせ、聞かないってわかっていたから。 怪我したら、許さないよ」


「おぅ」


塁はニッコリと笑った