「――星夜!」


「待ってたでー!」


翌日の昼頃に病院を出ると、中央に堂々と立って元気よく両手を振っている翡麻里と颯一がいた


病院に入ろうと通り過ぎた人は二人を見て笑いを堪えていた


「わかったから、叫ぶな」


見てるコッチが恥ずかしい


「二人だけか?」


「ん? 翼もおるハズやけど……」


「どこに行ったんだろ。 ……あ」


物陰からヒョコリと姿を見せた翼


「なんだか、奇行を見た気がして……」


「「奇行!?」」


懸命な判断だと思った


「……まぁ、ここで俺達の役目は終わったし」


「一足先に倉庫で待っているから。 翼ちゃん、後はよろしくー!」


駆け出していく二人の後ろ姿をその場で見送った


「寒くなかったか?」


「大丈夫よ」


そうは言っても、俺が車でずっと外にいたんだろ?


「翼、手」


「?」


首をかしげながらも掌を上に左手を差し出した


その上に繋ぐように重ねる