「塁、この時間は学校だろ? どうしたんだ?」
「自習だったから抜けてきたよ。 後は皆倉庫にいる、勿論、翼もね」
「……そうか」
会いたかったんだけどな
理由があるなら仕方ないか
「俺的にはやっと、って思ったよ」
そう言って楽しそうに笑っていた
「……そういう塁はどうなんだ?」
「俺? そうだね…落ち着いた頃に言おうと思ってる」
地面に視線を向けて優しげに微笑んでいた
片思いの相手を思い浮かべているんだろうな
「続き、やるか?」
「……やりますか」
ペットボトルを隅に置き、取っ組み合いを再開した
この後、戻った病室で待っていたのはベテランの看護婦による長い長い説教だった



