強がりな元姫様



「つーちゃんなんて、人目を避けて泣いてたんだから!! 平気なフリしているのバレバレだったわ!

星夜、いくら誰かを守れても自分を犠牲にしたら意味ないの。 自身をも守れる方法を考えなさい!」


そのままグッと襟首を掴み、晴羅さんの元へ引き寄せる


「……それができないなら、今後一切つーちゃんに近づくな」


「……」


星夜は無言で襟首の掴んだ手をそっと掴んだ


「……あんなやり方しかできなかった俺はまだまだだ。 だが、翼を守れた事には後悔していない。

アネキの言葉には一利ある。 だから、今度はぶっ倒れない程度に守っていく。

身体張らずして何が総長だよ」


目をそらさず真っ直ぐと星夜は言ったのだ


「……それが星夜の答え?」


「あぁ」


ジーッと互いに互いを見合っていた


緊迫した空気が流れている


ゴクリ、と俺は思わず唾を飲み込んだ