俺達は幹部室を飛び出し、階段を駆け下りた


「どうしました!」


「敵襲ですか!?」


あまりの勢いに下っ端の何人かが立ち上がった


昨日になって落ち着いたけどまだ油断もならない


けれど、


ギィィーッ……


扉が開き、ここにいる皆が固まった


「……翼さん」


「久し振り、ね」


最後まで悩んでいたのか、気まずそうに視線を横にずらしていた


「やっと来てくれましたか……っ」


「……自分が許せなくて、何度も誘ってくれたのに断ってごめんね」


「そんなのいいんですよ!」


「顔を見せてくれただけでも嬉しいです!」


翼の姿を見て嬉しそうに顔を緩ませる人もいれば、涙ぐんでいる人もいる


「……私もいい加減に変わらないとね。 逃げてばかりじゃいけないわ」


「翼さん、俺達は味方ですから! いつでも頼って下さいね!」


「……うん」


そう言って翼は笑顔になった