「せ、星夜?」
温もりが間近で感じる
戸惑いが隠しきれない
「……その言葉を真に受けてもいいのか?」
声が耳元で聞こえた
それがスゴく恥ずかしい
目も合わせづらくて、俯いたまま縦に頷いた
「マジかよ。 両想いって事だろ? スゲー嬉しい」
「……うん」
笑顔で言う星夜
私は星夜の腕の中で泣き崩れた
両想いの実感がなくて、それでも嬉しかった
「何泣いてんだよ」
星夜の指が私の涙をすくった
「だって…だって……!」
ボロボロと溢れる涙が話すのを止めさせる
「……翼」
星夜は微笑んでそっと私の頬に口付けた後、ギュウッと先程よりも強く抱き締めた
星夜の鼓動が耳元で聞こえ、不思議と落ち着かせた
もっと聞いていたい
そんな思いでそっと背中に手を回した
「……止まったか?」
「うん」
ささやかな会話でも自然と顔が綻んだ



