「――……ハァ」
二月の入り始めたが寒いのは変わりない
空き教室の窓を開けて、空を見るように頭を出す
「大河、また溜め息付いてんぞ」
翔太が俺を見て何だか呆れている
「……」
どうも調子がでない
「無理もないよ。 相手が相手なんだ。 全員無事なわけなかったでしょ」
鸞が言った通り、抗争で被害が多数あった
チームの他に組と闘ったため、雛菊からも何十人も病院送りにされたが全員大事に至らなかったのが幸いだった
だが……
「――星夜の様子は変わらない、のか?」
「そうだね。 てかさ、毎日オレに聞かないで自分で見舞いに行けばいいでしょ?」
「……それができないから聞いてんだろ」
「確かに、白神の中に入り込むのはそれなりの覚悟が必要だと思うんだけど……。 まぁ、大河が行けない一番の理由は別なんだよね?」
「……!」
頭をあげると鸞は何でもお見通しだと言わんばかりに笑みを浮かべていた