「……っ、だから、一人になると静かに、涙を流すんですよ。 あれを、平然としていられると、思っていたんですか?」


しゃっくりをあげながら、上体を起こした


「あたしは、貴方達を許しません。 姫井まどかも同様にです。 例え、翼ちゃんが許したとしても、あたしは、絶対に、許しませんっ!」


涙を流したまま、緋麻里はクラスメートを睨み付ける


「許しません…許しません!!」


「……緋麻里」


「許しま「緋麻里、落ち着いて」」


塁が少し強い口調で言った


緋麻里の両肩に塁の手が乗った


ビクッと肩を震わせてボロボロと涙を流していた


「悲壮感に駆られて感情的になるのは、緋麻里の悪い所だよ」


「……っ、すみません」


「謝らなくていいよ。 緋麻里が言わなかったら、俺が言ってたんだから」


塁はクスリと笑う


緋麻里からは見えずにクラスメート側から塁の表情が見えていた