強がりな元姫様



なんの感情も見えない目の色に身体が震えた


「……やっぱり、アンタはいらないわ」


「!」


「アンタの存在が全てを悪い方へ招いたんだ! アンタがいなくなれば全ては終わる! アンタさえいなければいいんだ!」


「……っ」


繰り返される言葉が頭の中を支配していく


「それ以上、翼を侮辱するでないっ!!」


颯一は叫んだが、女子生徒の心にくる言葉は終わらない


「お前はいらないんだよ! 今すぐあたし達の前から、学校から出ていけ!」


「……」


……ダメだ


どんな悪口でも、耐えるつもりだったのに


"いらない"って言葉は耐えられない


「そうだ! お前の存在自体がいらないんだよ!」


「顔も見たくないな! 出ていけ!!」


`いらない! いらない!!´


`出ていけ! 出ていけ!!´


クラスメートのコールに耐えられなくて両耳をふさいだ


足が震えていたが座り込みそうになるのを抑えた