「変な言いがかりはやめて下さい! なぜ、そこまでして翼ちゃんを責めるんですか!?」
「どけっ! 飯島さんは関係ないでしょ?」
「どきません!」
「チッ! いちいち敬語とかウザいよっ!!」
女子生徒は緋麻里を両手で突き飛ばした
「!?」
ドンッ!
その衝撃でバランスを崩し床に倒れる
「「緋麻里!!」」
翡麻里と颯一はすぐに駆け寄った
倒れたままピクリとも動かない緋麻里
「緋麻里、しっかりせい!」
「緋麻里…緋麻里ぃ!」
「……二人共、頭を打っている可能性があるから揺らさないで」
慌てている翡麻里と颯一を宥めて塁は冷静に対処しようとしている
……冷静にじゃない
塁の顔は若干青ざめているから感情的になるのを抑えているんだ
「……何て、事を」
私は女子生徒を睨み付けた
「うるさい! 皆、アンタが悪いのよ!」
その言葉でクラスメートは睨み返した



