強がりな元姫様



「……アンタ達でしょ? 何、被害者ぶっているの?」


これ以上は聞きたくない


「え? 高岸さん、あたし達だって好きであんな事したんじゃないんだよ?」


「その割には楽しんでたじゃない」


呼び出しや陰口、机の落書きや盗み…自分達からやってたクセに


まどかの命令なくても率先してたじゃない


「……私は許す気もないよ。 急に掌を返して何? 皆、まどかを慕っていたじゃないの。 それなのに悪口とか、彼女もかわいそうね」


「なっ!」


顔を赤らめキッと睨み付ける


クラスメートが敵対視するような眼差しを私に向けている


「……何、その目。 やっぱり、私に気に入られようとしていたんだ。 ムダなのにお疲れ様」


「……っ」


クラスメートの何人かが図星なのか視線をそらした


「――さっきから聞いてりゃあ、アンタ調子乗ってんじゃないの!?」


怒りをあらわにした派手目の女子生徒が掴みかかってきた