フラフラした足取りで病院の敷地内を出た


『いつ目を覚ますかわかりません』


その言葉が思い浮かぶ度に胸が痛い


自分の両方の掌を見た


……星夜は温かかった


痛々しい姿でも周りを気遣っていた


どんな時でも笑っていた


ポタッ


「……なんで?」


星夜の事を考えただけで涙が出るの?


目を覚ましてほしい


私を見て、触れて、「翼」って呼んで欲しい


「……っ」


涙が止まらない


「ううっ……せいやぁ……!」


その場に蹲って泣き続けた
































学校から一週間の休校だと聞いたのは私が新崎家に戻ってきた頃だった


次の日から私は毎日、病院に通い続けた