「翼ちゃん、危ないですよ!?」


「……大丈夫よ」


緋麻里は心配そうに私を見ている


「……まどか、今の気分はどうかしら?」


「どうって最悪! あんたのせいでね!!」


「……」


遠くから救急車とパトカーのサイレンが聞こえてきた


学校に着くのももうすぐかもね


「……聞かせて。 まどかがそこまでする経緯を」


どうしてもわからなかった


まどかが何でも私のせいにしたがるかを


私、何かしたかな?


「……えぇ、後悔しないならいいよ」


まどかの口から出てきた理由はあまりにも下らなすぎるものだった


「それはあんたがまどかより目立つからよ。 入学式から周りに注目されていたわね! まどかを差し置いて雛菊の姫にもなっちゃって!

だから、あんたを嫌う奴らに頼んで嫌がらせをしたの。 それでも平気そーな顔してて、ムカつくからまどか自らが身体を張ったのよ」


唾を撒き散らし叫ぶ姿に何も、言えなかった