強がりな元姫様



「やっと死ぬ気になったのか!!」


銃口は俺の心臓を狙っている


動けなくなるまで痛め付けてから終わらせるのか


……悪趣味な


ズキッ


「くっ!」


撃たれた方の足は悲鳴をあげている


立てるのがやっとのハズだった


それが歩くを通り越して全速力で走っている


回り込むなんて考えたらいい加減に身体が追い付かない


だから、正面から


銃が発砲するか殴るかどっちが早いだろう


考える暇は既にない


「「「「星夜!!」」」」


塁、颯一、緋麻里、翡麻里が叫んだ


帝でも総長ではなかったがそれでいい


が、泣きそうな声で叫ぶなよ


「「「「星夜!!」」」」


雛菊、これからが楽しみだ


これから仲良くなれそうな気がする


「星夜!!」


鸞、俺は今でもお前がよく分からない


それでもわかった事が一つ


それは、どんな人格でも他人思いは変わらないんだという事だ