強がりな元姫様



「人を見下してきたんだな。 自身が上で当然だと思い込んでいる。 人は従わすもので、逆らったり気にくわなかったりしたら潰せばいい。

お礼でも謝罪でもいい、目上や同等、目下に頭を下げた事はあるのか?」


「あるわけないじゃない! 頭を下げるなんて弱者のやる事よ」


「弱者、か。 だから、恥か?

……ふざけた事抜かすんじゃねぇよ」


「!?」


サァッと現姫は青ざめた


「俺はお前らが腹立たしい。 そのふざけた神経が周りを、自身の人生を生きにくくさせている事に気づかないんだな」


「……総長」


呼ばれた方向に視線を向けると四人はジッと見ている


「土下座した俺を恥ずかしいと思ったのか?」


「ん? 全然」


塁は笑顔で首を横に振り、


「まぁ、らしいっちゃあらしいなぁ」


颯一は苦笑いを浮かべた


「……揉め合ったあたし達が情けないです」


「ごめんなさい」


緋麻里と翡麻里は反省して頭を下げた