「! あぁ、約束しよう」
「……」
一息ついて、地面に両手を付けて頭を下げる
「…………お願いします。 彼女を解放してください」
シンッと辺りが静まり返ったような気がする
それでも頭を下げたままでいた
「……ふっ、くくくっ。 あんた、恥とかないわけ? 凄くカッコ悪いよ?」
「本当に滑稽だなぁ。 あんた自身もそう思ってんだろ? 頭上げろよ」
俺がさぞかし悔しがっていると思っているのだろうか
そんな表情に歪めた俺を見て笑い転げるのだろう
言われた通り頭をあげるとニヤニヤとしていた顔がひきつったのがわかる
悔し顔でもなく怒り顔でもない何事にも挑む表情だったからだ
「少なくとも俺は人様に頭を下げる事自体恥と思っていない」
髪や掌についた砂を払い落とし、膝の上に手を置いた
「……哀れな奴らだ」
正直に言うと、若頭と現姫は表情を歪める



