強がりな元姫様



ダァンダァンッ!!


`……!?´


「黙れと言われても騒ぎ続けるとか何? お前ら虫けら以下なの?」


銃声と谷口組の若頭のバカにするような口調に再び静まり返った


「そーだよ、部外者はただ息するだけでいいんだよ。 お、どうした? さっきよりも震えてさぁ?」


ガタガタと震える翼を面白そうに眺めている


「……彼女を離せ」


「それは無理な話だ。 どうしてもって言うなら、それなりの礼儀を見せるんだな」


「礼儀、だと?」


若頭はニヤリと笑みを浮かべ地面を指差し、


「土下座しろよ。 地面に頭を付けて、"お願いします。 彼女を解放してください"って言うんだよ」


「!?」


「ほら、助けたいんだろ? いくら俊敏からってここからだと銃で彼女を射る方が速いぞ」


「!?」


そう言うや翼を腕の中に引き寄せ銃をこめかみに当てた


「……ど、土下座なんてしないで」


震える声で翼は言った