強がりな元姫様



「どうりでいないと思ったらな。

……谷口組の若頭」


昇降口から姿を現した若頭と現姫


腕を捕まれ、青ざめた表情の翼はこちらを見ようともしない


ザワザワと騒ぎ出す生徒達


「うるさいよぉ、皆ぁ。 少し黙ろーねぇ」


呼び掛けるように現姫が言うと一部が静かになった


「何で? まどかちゃんは、雛菊の姫なんでしょ!?」


「そうよ! 銃を持っている側につくなんておかしいじゃない!!」


騒ぎ出す残りを冷やかな目で見て、


「うるさいなぁ。 まどかは雛菊の姫なんかじゃないもん。 知らなかったのぉ?」


「騙してたのかよ!!」


「騙される方が悪いんじゃん。 バカじゃないのぉ?」


「ふざけんじゃねぇ!」


「よくも私たちを……!!」


怒り狂った生徒達は暴言を吐き、窓から物を投げ始めた


現姫に当てるつもりだろうけどこの距離からは男子でも届かない