辻岡組の若頭がいたんだ谷口組も姿を見せないわけがない


どこかに身を潜めている?


だとしたら、どこへ……


ダァンッ!!


「……!?」


ここではない場所から銃声が聞こえてきた


聞こえてきた矛先を探す


ダァンッ!!


少し経って二回目の銃声が響いた


……場所が確定した


「な、何で理事長室から?」


「あ、あ……」


「そこには航さんと翼がおるんやで!?」


「まさか……」


塁達も気づいたようで理事長室から目を離そうとしない


「……っ」


誰か一人でも残しておけばよかった


俺達の他にも奏汰、孝明、幹二がいる


だが他の要件を任せたため、今は学校にはいない


なぜ、今の事態に備えられなかった?


俺の判断が甘かった


航さん……翼!!


バンッ!!


最悪の状態を考えてしまった矢先に理事長室の窓が開いた