強がりな元姫様



バンッ!


銃声が響いた


「!?」


銃口が斜め下に向けられていた


一瞬何が起こったの?


瞬きをしない内にどうやって距離をつめたかは誰も知らない


ゴキッ


「あっ……がっ!!」


辻岡組の若頭が銃を落とし、肘を押さえ蹲った


「若っ!!」


組員の何人かが駆け寄る


「よくもっ!!」


ドガッ


背後から狙った不意討ちを星夜は容易く返り討ちにしてしまった


「狭-キョウ-、嵐-ラン-、蝶-チョウ-、鬼-キ-。 雛菊の援護に回れ! 終わるまで気を抜くな!!」


「「「「御意、帝-ミカド-!!」」」」


塁と颯一、緋麻里と翡麻里と別れ、組と対峙した


「……あいつら、戦闘時はそう呼び合ってんのか。 見事に当てはまってんなー」


「……当てはまる?」


そう言えば炎舞の時に起きた抗争でも狭、嵐、蝶、鬼と、呼び合っていた


どういう意味だろう