強がりな元姫様



「頼んでいるのは俺の方なのに。 これからは白神の一員としてよろしくな?」


「こちらこそよろしくお願いします!!」


小さく笑い、互いに握手を交わした


「……あーらーら、白神の総長は彼らを簡単に仲間にしちゃっても良かったのかな?」


その一部始終を見ていた時雨さんが俺の隣に来て、頭の後ろで手を組んだ


「簡単じゃないですよ。 星夜は人を見る目が人一倍あります。 白神の下っ端の半数は実は他のチームの勧誘から来てる事、忘れましたか?」


「そう言えばそうだったね」


これまで勧誘してきたチームの中で敵対していた同士もあった


なのに内乱はこれまで勃発した事ない


それは星夜が支持されているから


対処する決断、説得力のある言葉、決して突き放さない優しさ


それを持っているからこそ救われる


少なくとも俺達は星夜のおかげで何度も助けられたんだ


それは翼も例外ではないハズ