「――……す、すみませんでした。 俺からタイマン求めて、まさか酸欠で倒れるなんて……」
不甲斐ない様子で深々と頭を下げている
「俺こそ悪かったな。 驚かせるような事して」
「驚くって。 僕、後ろも見ずに受けとめるとかはじめて見たよ」
「ほぼ正確やったなー」
「……あたしは見た事ありますよ?」
「実は俺も」
とは言ってもこれまでの一回切りだけどね
相手の人数が多いからよくもみくちゃになるもんね
「……颯一と翡麻里が気づかないだけでよくやってるんだが」
「ホンマか!?」
「あれを!?」
星夜のさりげない一言に二人は驚きを隠せていなかった
「それはいいだろ。 ……で、疾風であっているよな?」
「は、はいっ!?」
急に名前を呼ばれたためか若干声が裏返っている
どうもビクビク、しどろもどろと落ち着かない様子



