強がりな元姫様



「星夜、いいの? 逃がしちゃって……」


「武器にナイフを使う以外は何もしてない。 ……今の所はな」


フラフラと離れていく後ろ姿を見ながら星夜は呟く


要するに近いうちに何かするようだ


「星夜さん、塁さん! 怪我した所はありませんか?」


「ん? 大した事じゃないし、自分達の治療しな?」


掠りはしたけど大きな怪我じゃないからほっとけば治るし


「塁、皆の手伝うぞ」


「了解」


切り傷程度で止血できれば後は大丈夫だ


それでも人数が多く、雛菊にも翼にも手伝って貰う事にした


治療が早く終わり、星夜は疾風とタイマンを開始しようとする


「どっからでもかかってきていいぞ」


星夜の言葉で疾風という男は戦闘体制に入る


「……では、遠慮なく!!」


疾風は体制を低くして飛び出した


「「「「……!!」」」」


正面から入るかと思たが、瞬間に後ろに回り込んでいた