「キミって、元は雛菊の姫なんだよね?」
「!?」
驚きのあまり、身体が跳ね上がる
……鸞がいるから知らないハズはないか
鸞は胸元で手を揃えて謝罪の体制を取っていた
仕方ないとはいえ、嫌な感じがする
「そう、ですけど」
「じゃあさー、雛菊にはこの後どうなって欲しい?」
「……え?」
言っている意味が分からない
「本来は、雛菊とは同盟なんて組む気はなかったんだ。 言葉一つで惑わされるくらい柔いなんてあり得ないでしょ?」
「……」
大河が両手を赤くなるほど強く握り締める
「それにさ、キミは暴走族について何も知らないみたいじゃん。 俺の意見だけど、無知だからどんなに本当の事を言っても信じてもらえないんじゃない?
……そこんトコ、どうなのよ?」
「……っ」
氷雨さんの目付きが冷めたものになり、背をそらし足を組んだ



