「因みに、キミにとっての男の子の魅力って何?」
時雨さんはワクワクした様子でこんな質問をしてきた
「……考えた事はないです」
期待されるような答えははじめから持っていない
「そうなの? 確か、同じ質問を緋麻里にしたら「ちょっ…勝手に何言おうとしてるんですか!?」」
緋麻里は顔を赤らめ、イスから立ち上がった
「何って模範解答? だったら、塁と颯一と翡麻里の答えも教えてあげようか?」
「……そ、それは困る」
「アカンて! 人様が知る答えやない!!」
「恥ずかしくて人前に出れないよー!!」
それを聞いた三人が慌て出した
特に塁の慌て様をはじめて見た気がする
「――……あーっ!!!」
颯一と翡麻里が時雨さんに掴みかかると同時に誰かの叫び声が聞こえた
バンッ
入ってきたドアとは反対側にあるドアから姿を見せたのはダークブラウンの男子
寝癖なのか髪が所々跳ねている



