幹部室を出て二階から身を乗り出して見ると、
「……よう」
白神の総長が中央に立っていて俺達を見上げていた
倉庫に残っている数人の下っ端は警戒体制に入っていた
「安心しろ。 俺は、襲撃しに来たわけではない」
宥めるかのように唇に弧を描いた
「ま、こんな柔い状態で突然の奇襲でもあったら人たまりもないよな」
周りを見渡しながら白神の総長は言う
「……あの、総長さん」
何て言えばいいか分からずに声をかけると広げた掌を前に突きだし、
「五分やる。 その内に着替えて下に降りてこい」
すぐに反応し、一旦幹部室へ
着替えて特効服を纏い、一階まで駆け降りた
「さすが、雛菊。 時間内に来たな」
クスッと笑い俺達に背を向けた
「前に車を用意している。 速く乗り込め」
言った通りに大きな車が
後ろ側に乗ってすぐに車が走り出した