強がりな元姫様



「大変な事になったね」


「全校生徒が見るなかで知名的、精神的にも貶めるつもりですね」


「……わからないわ。 そこまでするほどの意味が」


そっと首もとを押さえる


「取り敢えず、首もとは隠せ。 周りには見られたら大変な事になる。 隠せる物は後で渡すから」


「え、あ……」


星夜から渡されたマフラー


なんだか目を合わせずらくなった


翔太は視線をそらしたままの大河に近づく


「大河、俺も人の事が言えないから責めない。 けど、今のままじゃ雛菊は終わる。 それを阻止するためにも作戦を練らないか?」


「……俺でもいいのか?」


「何言ってる、総長は大河なのは誰もが認めているんだ。 俺達もな」


「そうだよ! 大河だから付いていこうとする下っ端もいる」


「気合い入れて、切り替えていかないと!」


バシンッと何かを力強く叩く音が鳴った