はじめに緋麻里が私を見てくれた
そして、手を差し伸べてくれた
信じれなくなった私は冷たい事を言っても緋麻里は私の側にいてくれた
唯一の味方でいてくれた
星夜、塁、颯一、翡麻里も同様にだ
手を伸ばしてくれて、私の手を掴もうと必死になる
嬉しかった
だから、戸惑いながらも手を伸ばして……
深く沈んだ底無し沼から引き上げてくれた
「だから、私はもう大丈夫。
……大河、これからは、時間がかかってもいいから真偽を見極めて。 雛菊は今よりもいいチームになると思うわよ」
「……こ、こんな、俺でも…総長であっていいのか……?」
「……えぇ」
「……っ、あり…がとう」
ボロボロと声をあげて泣き出した
お礼を言う程の事じゃないけど
……話ができた、と電話しようかな
ポケットからスマホを取り出そうとした所で保健室のドアが開いた



