「……俺は場の空気に合わせて動くしかできなくて、結果が今の状況だよ」
自身を責めるかのように言う
「過ちは二度と消せない、知っていても重ねるなんて俺は最低だ」
「……消せないなら残せばいい。 だけど、次は繰り返さなければいいの。 自身の過ちに向き合えばいいの」
大河は充分に苦しんだ
最悪な状況に呑み込まれて行った
いつの間にか自身にも見えないからに閉じ籠ってしまっていた
外から壊していかないと……
「……ちゃんと向き合う事ができたら、周りを見て。 仲間がいるから、大河は一人じゃない」
仲間は絶対に見捨てたりはしない
「……翼は恨まないのか? 翼を信じなかった俺が憎くないのか?」
「全然。 ……けど、許す段階まではいかない」
「……そう、か」
声が掠れていた
ツーッと大河の目から一筋の涙が流れる



