「……ちゃん、翼ちゃん、起きて下さい!」
目を開けると緋麻里がいて、後ろに新崎と転入生三人が立っている
「……何?」
「もうお昼ですよ!」
そんなに寝てたのか
「食べましょうか!」
「お腹すいてないからいらない」
素っ気なく言うと緋麻里の顔が悲しみに歪んだ
この顔で見られると逆らえない
「冗談。 食べるわ」
すぐにパァッと花が咲いたような笑顔になった
緋麻里は私の隣に座り弁当箱を開ける
登校途中にコンビニで買ったパンの袋を開けて食べ始めた
食べ始めて数分後
「しっかし、お前が星夜なんて信じられへんわ」
富田が新崎を指差して笑い出した
「そうか?」
「そうだよ。 思わず二度見しちゃったよ」
五十嵐も笑い出す
……何? 新崎って普段は違うの?
今の会話から疑問が生まれたが口には出さないでおく



