強がりな元姫様



ガララッ


「すまんな、遅れてもうた!!」


「翼、大丈夫?」


次に颯一と塁が保健室に現れた


颯一は自分のスクールバックの他にも二つ肩にかけている


「双子! 突然やからって同時に投げるんやない!!」


「「ごめんなさーい」」


緋麻里と翡麻里は謝ってから颯一からスクールバックを受け取る


「翼、頬の痛みは?」


「ピリピリする程度。 骨は折れてないと思うわ」


「……そう」


それだけを言って俯いた


「翼」


続いて入ってきたのは、翔太、浩輔、保の三人


「さっきは悪かった。 あの状況ではああ言うしかなくて」


「……まどかに感づかれる訳にはいかないから、仕方ないよ」


「学校でもまどかの目がどこにあるかは知らない限り大変だよね。 特に翔太と保は」


「うん。 でも、僕は翼の味方だから! 今更、言うのもどうかと思うけど……」


保はそう言って悲しげに笑った