学校に着くと、早速と言ってもいいほどに星夜に注目が集まっていた
「え、誰? あのカッコイー人」
「理知的で素敵!」
女子の黄色い声援を秘かに集めていた
まさか、前まで学校では地味男スタイルだったなんて誰も思ってもないだろう
改めて見ると星夜はモテるんだよね
わかってたんだけど、なんだろう
……胸の辺りがモヤモヤする
「おっはよー!」
「!!?」
そんな時に急に後ろから重みを感じ、身体が跳ね上がる
「……っ」
「あ、翼おはよう。 あれ、星夜がダサくない。 だからか、女子がうるさかったのは」
パーカーを深くかぶっていて顔は見えなかったが隙間から見えた髪色で誰かは一目瞭然
「……鸞。 お前な」
「あれー? どうしたの? ビックリしちゃった? ごめんねー?」
棒読みの謝罪で謝罪の色を見せていない
星夜は深く溜め息をついた



