「……あの、自身を責めないで下さい。 今なら、間に合いますよ。 学君の側にいてあげてください」


「「……」」


頭を下げてから学君の両親は部屋の中に入って行った


「……緋麻里から聞いて、来る途中でご両親と会ったんだ。 はじめは、仕方なく来ていた様子だったよ」


エレベーターに向かう途中で塁が立ち止まった


「部屋の前で学君の溜まりにたまった本音を聞いてね、ご両親は改心できると思う。

星夜と翼のおかげだよ。 ありがとう」


嬉しそうに笑った


「これからお疲れ会するんだ。 ケーキを用意したから皆で食べよう!」


「……ケーキ?」


「そう! 早くしないと無くなるよ?」


「……それは困るな」


星夜は小さく笑う


その後、皆で用意された手作りのケーキを食べた


久し振りのケーキは甘く、そしてどこかしょっぱかった


こうしてクリスマス会は幕を閉じたのだった