強がりな元姫様



周りを見ると皆は既にプレゼントを手にしている


司会進行の三人以外は撤退していて、私も同じくホール前まで戻った


「翼ちゃん、お疲れ様です!」


「……お疲れ」


緋麻里に笑い返し、袋から一つ残ったプレゼントを取り出す


「……買い出し行ったときに余分に買ったのかしら?」


「それはないですよ。 ちゃんと確認しましたよ?」


緋麻里は首を傾げる


「誰か、いなかったって事?」


「……そうなりますよね」


「それって、中身はなんだ?」


星夜の手にはプレゼントのリストある


「大きさからして本、かな?」


「ま、まさかの辞書?」


「ナイナイ。 何かの図鑑でしょ」


翡麻里の発言に鸞がツッコミをいれた


「図鑑、なら二人くらいいたが…もう一人の方か」


「何号室? 渡しに行くよ」


恐らく、中身が図鑑であるプレゼントを袋に戻した