何も話さないまま時間が過ぎていく
広間のすぐ近くなのにこうも差が違うなんて
「……」
星夜の態度が変わったのは多分、
いや、絶対に…今朝の撮影の事だ
「……ごめん。 私が無理にでも断れなかったから」
「……え」
「晴羅さんの代理? だからってモデルに向いてるわけないもの」
足引っ張って、ますます迷惑かけるだけ
「……待て。 なんで、翼が謝るんだ?」
星夜が焦った様子を見せていた
言いにくそうに言葉を繋げる
「……アネキが言っていたメンバーがモモっていう人と…一般の人と共同するという事で、選ばれたのが[高岸乃愛]。
翼が言っていた″顔の知らない妹″なんだ」
「!?」
「候補に上がっていたのは知っていた。 だが、勝手に外すなんてできなかったんだ」
「……」
名前を聞いて驚いた
だけど、私の心は不思議と冷静だった



