強がりな元姫様



「――ひ、緋麻里。 私がこれ着るの?」


「そうですよ! 絶対、似合いますから!」


「……」


更衣室に置かれた名前が書かれた紙袋


中身をみるとサンタクロースの服が入っていた


「私より、緋麻里の方が似合うんじゃない?」


「あたしはトナカイです。 翼ちゃんのサンタさんの仮装見てみたいです!」


角のカチューシャを着けて着替え終わった緋麻里はやや上機嫌


そんな緋麻里を可愛いと思っていた


意を決してサンタクロースの衣装に袖を通した


赤に統一され、白いフワフワした飾りがついている


最後にサンタ特有の帽子は被って完成と言うわけだが……


「……」


「翼ちゃん、可愛いですよ!」


「そ、そう?」


緋麻里が良いって言うならいいか


「着替えた所で行きましょうか」


「……えぇ」


更衣室のドアを開けて会場となる病院のホールに移動する