「もういいじゃない。 私に言った事、浩輔には言えないわけ? そこまでして抱え込みたいの?」
眉を潜めたまま、言葉を述べる翼
表情からは怒り?
いや……
「これまで我慢してきたわね。 お疲れ様。 これからは一人で、頑張らなくていいよ…翔太。 これからは…仲間を、頼って!」
悲しみだった
言葉を一つ一つ口から出る度に涙が流れ落ちる
「なぜ!? 俺は翼を一番傷付けた! 翼が拉致られた時だって、まどかの命令で助けに行けなかった!! これで…何が副総長だよ!?
最低野郎なのに…俺に優しくしてくれるんだ……?」
翔太の頬を涙が伝う
「……翔太はいい奴よ。 喧嘩っ早いけど、よほどない限り手出しはしないもの。
……今でも間に合うわ。 雛菊は団結力が強いんでしょ? だから、浩輔と仲直り…して…?」
「……っ、く!」
ボロボロと何かが壊れたように翔太の目から涙が溢れだした



