「何で!? 一回ぐらい勝てたっていいだろ!?」


「スピード界のスターナイトと呼んでくれ」


「それ単なる名前を英語表記しただけじゃん!!」


一枚のカードを人差し指と中指で挟んでポーズを決めている


カッコいいんだけど、何かが残念


「星夜、何ですか、ソレ……?」


「……」


冷めた目で星夜を見る緋麻里


普通はああいう反応をする


「スターナイトですか。 いいですね!」


「なんか、格好いい!」


遥ちゃんと浩輔には何故か好評


「楽しいですね。 お友達と遊ぶなんてこれまでにありませんでしたから!」


「そうだね! たまにはこういうのもいいよね!」


ニコニコしながら上機嫌に言っている


この二人、案外相性いいかも


「それにしても遅いですね。 二人」


緋麻里は心配そうにドアを眺めていた


「二人は仲違いしていたんだ。 時間はかかる方だよ」


ドアを見て小さく呟いた