「ふざけんなっ…医師が家族より親戚でも従兄弟でもねぇ赤の他人の言う事を聞くんだよっ!!」
「翔太!」
「やめるんだ!」
医師に掴みかかろうとした所を浩輔と鸞が止める
暴れる事なくガクリと項垂れた
「遥があんな目にあっているなんて……」
事情を聞いた緋麻里が涙を浮かべて俯いていた
個室のドアを開けて中を見る
ピッピッと機械音の流れる室内
呼吸器を当てて目を閉じている遥の顔ははじめに見たより青白くなっていた
遥が何をしたっていうの?
関係のない人を巻き込んで何がしたいのよ
「……まどか」
壁に触れた手に力が入った
「! 翼」
「え?」
星夜に突然肩を掴まれ、中に入る
それは後から緋麻里、鸞、浩輔が入ってきた
何かに警戒するようにドアに身体を預け、耳を傾けている
私に限ってはドアを背に星夜に追い込まれる体制となっていた



