「……わかった。 話す、話すから……」
自身を落ち着かせるように深く息を吸った後、翔太は私の方に身体を向けた
「遥が発作で倒れてこの病院に入院した時の事だ。 父と二人の兄は仕事で母は育児で忙しいから、俺が遥の世話全般をしていた。
入院して数週間後にまどかにあった。 俺が雛菊の副総長だと知ってなのか媚び売ってきたから、無視してたら付きまとってきて遥がいる部屋にまで来たんだ。
やめてくれって言ったら、姫にしてくれって…俺は断ったよ。 そしたら、まどかはなんて言ったと思う? 遥がどうなってもいいのか、って、意味は後から知ったよ。
急に手術ができなくなった。 その日から、遥が発作が起きるようになった。 手術してくれと言っても断られた。
暫く経ったある日、俺は見てしまったんだ……」
震える両手で顔を押さえた
翔太の次の言葉は衝撃的なものだった



